KOKUYO DESIGN AWARD 2023

KOKUYO DESIGN AWARD2023

2023テーマ:「embrace」
1,023点(国内515点、海外508点)の作品の中から一次審査を通過した10点を対象とし、
2023年3月18日に最終審査を開催。
グランプリ1点と優秀賞2点が決定しました。

グランプリ

	Sahara

	王尾 仁思
作品名
Sahara
作者
王尾 仁思

作者コメント

砂漠のような絵画用パレットです。「のびのびとした絵を描くためには、のびのびとした道具が必要なのでは?」という考えから生まれた「Sahara」は、私たちの奔放な創造力を引き出し、それを受け止めるような道具のあり方を提案します。仕切りのないひと続きのパレットは、サハラ砂漠のような広大さをもって私たちの創造力を優しく包み込んでくれるでしょう。

	王尾 仁思
審査員講評

ふだん見慣れているパレットは絵具の色を分ける機能をもっているが、それに対してもっと自由に色が混ざり合うことを許容する提案。境界を取り払うだけではなく、サハラ砂漠に見立てた詩的なストーリーがあり商品としても美しい。最終審査では、プロトタイプを使ってみた時の楽しさを否定しようがなかった。テーマとの接着、アイデアのジャンプ、デザインクラフトのよさ、すべてにおいて高いレベルで実現された納得のグランプリだ。

川村 真司

最終審査でプロタイプを見た時に使ってみたい衝動にかられ、また実際に使ってみて「色というものはどこから生まれるのか」と考えさせられた。工業化の過程で色は固定化され、教育のなかでもあいだにある色は省かれていった。しかし本作が製品化されたら、その数だけ色の使い方が生まれ、世界の彩られ方も変わるかもしれない。デザイナーには世界を変える役割がある、というデザインの基本と可能性を改めて認識させてくれた。

田根 剛

デザインとは好奇心や想像力をかきたてるものだと考えている。こうしたコンペでは審査する側とされる側に分かれて真面目な話をしがちだが、難しいテーマをもちながらも「楽しさ」という側面がデザインには必要だと改めて思わせてくれた作品だった。一方、近年はなるべく樹脂素材を使わない潮流があるので、違う素材の可能性についても検討してみてほしい。

田村 奈穂

パレットに取った絵具の色どうしが混ざるのをネガティブに感じる人もいる。本作は、パレットの上で色が混ざるのは楽しいこと、という発想で多様な人が楽しく絵を描ける機会を作る。僕自身もこれを使ってみたらシンプルに楽しかった。グランプリを受賞したポイントは、製品に近いレベルのプロトタイプを用意して、実際に審査員に使わせて、全員の心を惹きつけたこと。これが学生による提案であることも評価したい。

柳原 照弘

本来、色を混ぜて新しい色を作ることは楽しいはず。プロダクトがそこに何らかの規制をかけているとすれば残念であり、「それを変えたい」というメッセージがわかりやすく表現されていた。一次審査ではほかにもすばらしいストーリーの作品はあった。しかし最終審査で審査員がプロトタイプを体験した途端、上位に躍り出てきたのが本作。それはプロダクトデザインの力ではないかと思う。偶然にも自分が担当したキービジュアルとのつながりも感じられてうれしかった。

吉泉 聡

ステーショナリー分野、特に「学び」のシーンでは変化が起きつつあり、これからは個性を伸ばす教育が注目される。本作は、決められた正解を求めるのではなく、使う人それぞれの個性が広がっていくような道具であり、まさにコクヨが取り組もうとしていることに沿う、すばらしい作品だ。コクヨデザインアワードでは若いデザイナーの可能性を広げるというねらいがあるため、今回学生がグランプリを受賞したのも喜ばしいことだった。

黒田 英邦

優秀賞

落ち葉を模した色鉛筆
吉田 峻晟

作品名

落ち葉を模した色鉛筆

作者

吉田 峻晟

作者コメント

使いっぱなしで散らかった落ち葉を模した色鉛筆は、机の上に整頓された状態以上の感性を演出します。整頓されていない状態は汚いものであると一般的には言われていますが、散らかった状態に不快感を覚えないのであれば、それは、違う価値観から捉えられた美しさなのではないでしょうか。「落ち葉を模した色鉛筆」は、新たな価値観から、今以上の感性を生み出すきっかけとなるプロダクトの提案です。

審査員講評

「散らかっている」状態があった時、普通はどう整理したらいいかを考えるが、そのままにしておいても美しいものを作ればいい、という発想の転換。こうした視点は、ほかのプロダクトを考える時にもとても役立つ。一方、一次審査からデザインを大幅に変えたことで、もともとのコンセプトとの齟齬が生まれ、そこはもったいなかったので、商品化に向けて再度検討してみてほしい。

川村 真司

一次審査では注目していなかったが、最終審査でプロトタイプを触った時に、古代人の石器のような手にフィットする感触がおもしろく、作者自身がこれを作ったと聞いて納得した。課題は、これから製品として作者の手を離れていくプロセスでどうやってクオリティを担保するか。美しさや洗練だけでなく、手にした瞬間の楽しさや使ってみたくなる触感をぜひ実現してもらいたい。

田根 剛

とても詩的で、色彩の表現など視覚的にも素敵な作品。一方、一次審査から最終審査への変化で一次の「鉛筆」の形状に引っ張られたためか、プロトタイプの細い部分が折れてしまうなど、強度や造形の面で改良すべきポイントがありそうだ。

田村 奈穂

落ち葉になぞらえて、これは「散らかっているのではなく、美しい」という視点はとてもよかった。最終審査でプレゼンテーションとプロトタイプのギャップを感じたが、実際に描いてみた時に、有機的な形状と自由に描ける楽しさに可能性を感じたので評価した。商品化する際には、強度の問題に加え、使ううちにどこで美しさが無くなるのか、ということも課題になるだろう。

柳原 照弘

枯れ葉が落ちているさまは美しい、という日常のささやかな気づきと新鮮なまなざしが素敵だと思った。プロトタイプは一次からだいぶ変わったが、作者自身が作りながら楽しんでいる様子が感じられ、審査員の心が動いたのではないか。デザインの楽しさが凝縮して応援したくなる作品なので、ここからターゲット層なども考えながら商品化を進めていってほしい。

吉泉 聡

一次審査と最終審査でギャップが大きいとリスクにもなることもある。しかし今回の思い切った方針変更はよかったのではないか。作品として美しいだけではなく、使っていない状態までデザインされていた。誰に対して、どういうシーンで使われるのかをもう少し詰めていけたらいいと思う。

黒田 英邦

EMBRACE NOTE
Guo Chenkai

作品名

EMBRACE NOTE

作者

Guo Chenkai

作者コメント

理性から感性へ、既知から未知へ、秩序から混沌へ、発展していくものは独立したものではありません。 「EMBRACE NOTE」は下線が薄くなっていき、余白と馴染んでいくことで、境界がやわらかくなっていきます。 目的に応じて、ノートや手帳として柔軟に利用できるとともに、自然で少しの余韻のある書き心地をもたらします。

審査員講評

とても繊細なデザインアイデアであるため、一次審査のシート上ではよさを見出しづらかった。最終審査のプロトタイプを見て、実際にページをめくりながら、ノートの罫線がグラデーションで消えていくことの意味や心理的な効果を実感でき、その細かいディテールを評価した。

川村 真司

審議の議論が深まるなかで、急浮上したのが同作だ。ノートのデザインの可能性を見出したいと思っていた。最終審査のプレゼンテーションでの「波打ち際がゆらいでいる」という作者の言葉が印象に残っており、このノートを使うことでさまざまな思考が混ざり合い、創造的になれるイメージが浮かんだ。テーマをそのまま作品タイトルにしたところも思い切っている。

田根 剛

規則的な線が消えていくさまは、未知の未来に対する期待感や、拘束から解き放たれていく感じがする。ふわっと透けながら消えるところが今の時代らしく、まさに「embrace」なノートといえる。商品化の際は、作者の意図をどう利用者に伝えるかを考えてほしい。繊細であるがゆえに印刷ミスととらえられかねず、パッケージを含めたコミュニケーションデザインが大事になるだろう。

田村 奈穂

デザインコンペにおいてミニマルな提案は出尽くしているなか、あえて果敢に挑戦してきた。とても日本的な考え方のアプローチだと感じたので、作者が日本で教育を受けたと聞いて腑に落ちた。現状は罫線と余白のボリュームがひとつだが、このノートならではの完璧なボリュームや比率を詰める余地がある。またシリーズとしての多様性もあり得ると思う。

柳原 照弘

一次審査ではグラデーションが実際の行動にどのように作用するか、ややとらえきれなかった。最終審査でプロトタイプを見た時、使い手を違う思考に誘ってくるような、書くことの予感みたいなものがあり、このグラデーションが心理に直接働きかける機能をもっていることが強く感じられた。線と余白以外にも予感の引き出し方があると思うので、展開を考えてみるとおもしろいかもしれない。

吉泉 聡

コクヨとしてはノートの受賞作があったことは喜ばしい。ページ全体が真っ白だと何を書いたらいいのかわからないが、半分だけガイドがあり、かつグラデーションになっていることで今までのノートとは違う書き方ができる。こうした今までにないコンセプトをコクヨの新しい価値につなげていけたらと期待している。

黒田 英邦

ファイナリスト

Know more
Quolt Design (Aditya Dilip Kulkarni, Rohit Bisht, Vishnu Raj Azhikodan)

作品名

Know more

作者

Quolt Design (Aditya Dilip Kulkarni, Rohit Bisht, Vishnu Raj Azhikodan)

作者コメント

「Know More」の包装デザインは、絶滅寸前の危機に瀕している種の救済意識を高めることをコンセプトとしています。包装を解いていく過程は、その種の地表からの消滅を象徴し、生き物を群れから引き離すような感覚をもたらすと同時に、その種が危機的な状況にあるという事実を受け手に伝えてくれます。テープは壊れたものをなおす文房具です。バラバラになってしまった物にテープを貼り付け修復する行為は、起こしてしまった被害を元に戻そうとする人間の努力を表しています。

JITSUWA.NOBI-RU
渕上 達矢

作品名

JITSUWA.NOBI-RU

作者

渕上 達矢

作者コメント

あったハズのものがない。探す時は見つからないのに後になって出てくる。そんな誰もが経験した「日々の小さなストレス」を無くしてくれるペンスタンドの提案です。本体上部をスライドさせることによって、通常であれば目視が難しい底面の状況を気軽に確認することができます。用途に合わせて異なる形状をした文具たちと、それらをひとまとめに収納するペンスタンド。従来の関係性は変えずに機能を少しだけ追加した「さりげなく手助けしてくれる」プロダクトです。

花開く日々
ラザニア(原 有璃、八武崎 凌平)

作品名

花開く日々

作者

ラザニア(原 有璃、八武崎 凌平)

作者コメント

通勤や通学の途中で見つけた蕾が、日に日に咲いていく情景に時を感じることがありました。 そんな風景と日々を重ねてデザインしたカレンダーがこの『花開く日々』です。 毎日一枚一枚花びらをめくっていき、月の最後には一輪の花が咲きます。 一日一日を過ごすと徐々に開いていき、幾重もの花びらは私たちの日々を毎日一枚彩ってくれます。 このカレンダーを使用する事で、月の最後に自分の成長や、過ごした日々を実感してもらえたらという思いで制作しました。

waves
MOKEKO(小林 遣、筒井 喬之、成瀬 駿汰、古井 翔真)

作品名

waves

作者

MOKEKO(小林 遣、筒井 喬之、成瀬 駿汰、古井 翔真)

作者コメント

「waves」は濡れた紙のうねりをポジティブに解釈したノートです。 ノートの端のみをうねらすことで、波が重なった美しいテクスチャーが生まれ、指掛かりの良い隙間はページを1枚1枚めくりやすくします。固定概念に縛られず、中立で多角的に感じることで気づく、すこしあたらしい世界。それが私たちの考えるembraceです。

文具な化粧品
岩佐 真吾・田中 敦

作品名

文具な化粧品

作者

岩佐 真吾・田中 敦

作者コメント

「文具な化粧品」は肌の欠点を隠すことで、 自信に満ち溢れた気持ちをつくるFace-upとしての化粧品です。 個の魅力を引き出してくれる化粧には、 積極性の向上などポジティブな感情を生む効果が期待できます。 その結果、良好な対人関係を育み、生産性の高い仕事に繋がる。 化粧品は、もはやワークツールとも言えるのではないでしょうか。 慣れ親しんだ「文具」と「化粧品」をembraceすることで、 初心者にはハードルの高い化粧品が身近な存在になる事を期待します。

海洋ゴミのクレヨン
ユルラカ(八木 薫郎、深沢 夏菜) 

作品名

海洋ゴミのクレヨン

作者

ユルラカ(八木 薫郎、深沢 夏菜) 

作者コメント

海洋ゴミは、2050年に魚より多くなる。そんな未来をどうやったら明るく変えられるだろうか。これは、海洋ゴミをアートに変換するクレヨン。実はカラフルな海洋ゴミを、顔料として「色」に加工し、クレヨンで包み込みます。クレヨンの形は、海を漂い、砕かれ、小さくも個性的になった海洋ゴミの形を模しています。手に取ると、このクレヨンを形づくった海洋ゴミが、どこから生まれ、どこを旅してきたのか、思いを馳せることができるはず。海と社会が明るく動き出す提案です。

Un-labeling
有留 颯紀 / 内山 智義

作品名

Un-labelling

作者

有留 颯紀 / 内山 智義

作者コメント

「Un-labelling」は、「雑草」というラベリングを剥がす種袋です。一般的に「雑草」と言われている種類の植物の種が、それぞれの植物のイラストがプリントされた半透明のパッケージに入っています。 「雑草」と一緒くたに括られがちな植物の一つ一つに目を向けて育てるという体験は、ラベリング・カテゴライズを乗り越えて個々に向き合うことの大切さに気づくきっかけになります。

審査員総評
(※審査員の肩書は審査当時のものを掲載しております)

川村真司
川村真司

川村真司

Whatever / チーフクリエイティブオフィサー

世界的なパンデミックが明けるか明けないかという過渡期に、「embrace」というテーマのもと考え方や価値観の違いを受け入れよう、というメッセージは時勢に合っていた。応募者ものびのびと解釈して作品を作れたのでは。ファイナリストはいずれもポジティビティにあふれ、包容力や受けとめる力というものをさまざまな切り口で見せてくれた。プロトタイプのクオリティが高く、審査員も批評的に審査するというよりは、一緒にさらなる可能性を見つけることができたと思う。

田根 剛
田根 剛

田根 剛

Atelier Tsuyoshi Tane Architects 代表 / 建築家

デザインを考える上で、とてもいいテーマとなった。1,000を超える応募作品を見ながら、温かく包み込んだり、溶け合ったり、人間だけではなく地球も包含した受容力を高めていくことがデザインにはできるのではないか、と思えた。個人的には3年ぶりに実物で一次審査のシートと最終審査のプロトタイプを見て審査でき、アイデアが紙からモノに変わる時に何が起きているのか、デザイナーの資質を意識しながら評価した。完成度も大事だが、最終的には「embrace」に通じる温かさやのびしろのある作品が選ばれた。

田村 奈穂
田村 奈穂

田村 奈穂

デザイナー

「embrace」という言葉は、欧米ではセクシャリティや国籍、人種などの違いをより包括的にとらえようという時などによく使われる。今回コクヨデザインアワードでは、日常の小さな変化や心の動きに着目してエンブレイスしていくという、コクヨならではの「embrace」のあり方を発見できたのではないだろうか。ファイナリストの作品はそれぞれの視点で今回のテーマをとらえており、どれも甲乙つけがたい魅力があった。色々な側面を考慮してグランプリを選ばないといけないという心苦しさがあったが、今回応募してくれた方々がこの経験を今後のものづくりの肥やしにしてもらえたらうれしい。

柳原 照弘
柳原 照弘

柳原 照弘

TERUHIRO YANAGIHARA STUDIO / デザイナー

「embrace」というテーマのもと、幅広いジャンルから多彩なアイデアが集まった。審査員も投げられた提案に対してストレートに打ち返すというよりは、「もっと可能性があるのではないか」と自らの許容範囲を広げながら評価していった。最終審査ではプロトタイプを通して、製品としての機能やクオリティだけではなく、作者の試行錯誤や価値観を垣間見ることができ、とてもおもしろい審査だった。国内と海外の応募がほぼ半数ずつになり、今後もグローバル化が進むとよいと思う。

吉泉 聡
吉泉 聡

吉泉 聡

TAKT PROJECT 代表 / デザイナー

人間がいつしか作った決まりのもと、固定化してしまった物事を温かいまなざしで見つめなおし、雪どけさせるような内容だった。さまざまな物事があるがままに共存する状況を森になぞらえて、森を構成する植物による草木染のキービジュアルを作ったが、応募作もどこかリラックスして、優しさを感じさせる提案が多かったと思う。審査ではそれをどう使い、どう幸せになれるのかを評価し、最終的にモノの力によって心を動かされる作品が選ばれた。改めてフィジカルなプロダクトの価値を意識するコンペとなった。

黒田 英邦
黒田 英邦

黒田 英邦

コクヨ株式会社 代表取締役社長

この20年、社会の変化やコクヨの変化に合わせてアワードも変わってきた。今回のテーマでは、包括的な視点や寛容性によって、立場や意見が異なっても尊重しあいながら世の中を変えていこうというメッセージを打ち出した。日本では一般化していない言葉なので不安もあったが、応募者にうまく咀嚼していただき、多彩で意欲的な作品が集まった。また新しい試みとして、コクヨの社員が学生の応募作を評価する「ヨコク賞」も開催し、アワードを通じて社内にも刺激をもたらすことができた。

トロフィー&表彰状

トロフィーと表彰状は、審査員の吉泉聡氏にキーグラフィックとともにクリエイティブディレクションを手掛けていただき、コクヨ代表デザイナーとして、田尻みなみ、北條英が参加しました。
テーマ「embrace」のメインビジュアルは、草木染を使用し、さまざまな物事があるがままに共存する森や泉のような複雑な自然を表現しています。
トロフィーでは、その複雑さ、多様さに、よりフォーカスすることをコンセプトとし、ガラスドームを覗くと草木染が拡大され見え方に変化が現れます。標本ドームをモチーフにした形状は「観察」や「名を刻む」という意味合いを込めました。
表彰状は、標本をイメージし、一枚、一枚、手作業で草木染を施しています。染液の浸み込み方によって、ひとつひとつ違った表情の美しさが生まれ、テーマ「embrace」に通ずる多様な交じり合いによって生まれる混沌とした美しさを表現しています。

左)トロフィー 右)表彰状

最終審査/受賞作品発表/トークショー

レポートムービー

最終審査

10組のファイナリスト達は、今回のテーマ『embrace』に向き合い、熱い想いを込めたプレゼンテー ションを行いました。
審査員はそれに真剣に向き合い、社会の課題に対する解決の提案が含まれること、人を前向きにする要素が含まれていること、アイデアのユニークさ、プロダクトデザインの実現性、商品化の可能性を視野に入れた慎重な審議を行いました。

2023年3月18日、コクヨデザインアワード2023の最終審査が行われ、グランプリ1点、優秀賞2点が決定しました。国内外から1,023点(国内515点、海外508点)の応募があり、大学生の王尾仁思(おうび・ひとし)さんによる作品「Sahara」がグランプリに輝きました。