商品化された作品

紙キレ

〈2007 グランプリ〉

全面ミシン目入りで、無限の創造性が生み出される筆記用紙です。

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※生産終了


応募時の作品
商品化された実物

作品から商品へ


「融通のきくもの」をテーマに開催された「コクヨデザインアワード2007」。こんな使い方が!と、思わずうなるような作品が数多く寄せられました。その頂点、グランプリを受賞したのが「紙キレ」です。筆記用紙の全面に方眼紙のようなミシン目を入れ、好きな大きさにカットできる。シンプルなアイデアながら、無限の創造性が生み出されるデザインとなっています。

この作品をぜひ商品化したい。そう判断したときから、コクヨのあくなき挑戦は始まりました。まず検討したのは、この商品の肝となるミシン目部分。A4サイズの用紙にレーザーカッターでミシン線を入れ、繊細な仕上がりを目指しました。さらに、ミシン目のピッチについて数パターンの試作品を作製。見た目の美しさはもちろん、線の切れ味なども検証しました。また、ミシン目は罫線にもなるので、さまざまな筆記用具による書き具合を調査しました。このようにありとあらゆるテストが重ねられ、最適なピッチを決定しました。

そこからさらに、一枚一枚、手作業でレザーカットを施しています。やはり機械では、微妙なニュアンスが出しづらいからです。手作業であっても品質にバラつきが出ないように、カッターの微調整を徹底し、繊細かつ正確なミシン目を実現しました。

こうして、たくさんの課題をクリアしコクヨ商品として誕生した「紙キレ」。応募当時の作品の持ち味を活かしつつ、メーカーとして精度と品質をプラスすることで、ユーザーに使ってもらえる商品が完成するのです。そのためにもまずはアイデア。キレのある、なるほどと思えるアイデアが、文房具の世界を、果ては人々のマインドも変えていくと思います。