海外受賞者インタビュー

Quolt Design
(Aditya Dilip Kulkarni, Rohit Bisht, Vishnu Raj Azhikodan)
「Know more」

2023オーディエンス賞

「Know More」の包装デザインは、絶滅寸前の危機に瀕している種の救済意識を高めることをコンセプトとしています。包装を解いていく過程は、その種の地表からの消滅を象徴し、生き物を群れから引き離すような感覚をもたらすと同時に、その種が危機的な状況にあるという事実を受け手に伝えてくれます。テープは壊れたものをなおす文房具です。バラバラになってしまった物にテープを貼り付け修復する行為は、起こしてしまった被害を元に戻そうとする人間の努力を表しています。

――  コクヨデザインアワードに応募しようと思った理由を教えてください。

過去にコクヨデザインアワードに応募したことがある方に教えてもらい知りました。自分たちのスキルセットやデザイン能力を試してみたいと思い、応募しました。私たちの作品がコクヨで製品化されるかもしれないということがモチベーションになりました。

――  ファイナリストに選ばれたことを知った時はどんなことを思いましたか?

トップ 10 に選ばれたことを知ったとき、私たちは誇りに思いました。これは私たちのデザインプロセスが間違っていなかったことの証明であり、自分たちのスキルが評価されたことを大変嬉しく思いました。

――  最終プレゼンテーションに向けてどんな準備をしましたか?

言いたいことがたくさんあったため、割り当てられた 5 分にすべての情報を凝縮することに多くの時間を費やしました。また、模型制作については、最終的なデザインに落ち着くまでに、52回の試行錯誤が必要でした。

――  日本でのプレゼンテーションに不安はありませんでしたか?

尊敬する審査員や、優秀なファイナリストたちの前でプレゼンテーションすることは、興奮と緊張が入り混じった気持ちでした。言葉の壁もあり、自分たちの言いたいことがうまく伝わるかどうか、緊張していましたが、とても優秀な通訳が終日サポートについてくれたことで、当日は満足できるプレゼンテーションができました。

――  最終審査会で印象に残っていることはありますか?

審査員のコメントはどれも貴重で洞察力に富んだものでした。私たちのデザインのどこが彼らの期待に達していないのかを知ることができたので、私たちはそれに応じてデザインを改善するつもりです。審査員のコメントによって私たちの目をさまざまな視点に開かせてくれました。
表彰式終了後には、審査員や他のファイナリストと懇親会の場で交流することができました。とても楽しくて充実したものでした。デザイン業界の第一線で活躍する審査員と直接交流できたのは貴重な経験でした。

――  日本について、印象に残っていることはありますか?

東京、富士山、桜、ポップカルチャー、芸術形式などについて、日頃からたくさんのことを聞いたり、写真を見たりしていました。それらを直接見ることができ、とても興奮しました。東京を存分に探索するには数日間は必要だと感じました。

――  今後応募を検討する方に一言お願いします。

海外からの応募者であっても、日本の応募者と違いはありませんでした。最終審査に関する事務局からの連絡もすべて迅速でした。
応募者が集中すべき唯一のことは、可能な限り最高の作品をデザインすることだけだと思います。