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商品化された作品

和ごむ

〈2013 優秀賞〉

「何度あっても良い」という意味の水引の蝶結びをモチーフにした
シリコン製の輪ゴムです。

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作品から商品へ


容易に解き、結びなおせることから、「何度あっても良い」と祝辞全般に使われる水引の蝶結び。輪ゴムにその水引の蝶結びが付くことで、物を束ねる機能にとどまらず、贈り物の最低限のパッケージとなる。そして、それは何度も再利用され、人と人の間を伝播していってほしい。そんなハッピーでエコロジーな提案が評価され、「和ごむ」(受賞作品名:MIZUHIKI BAND)はコクヨデザインアワード2013の優秀賞を受賞しました。


商品化を進めるにあたり、まずは通常の輪ゴムのつくりかたに準じた方法を検討。チューブ状に押し出された天然ゴムを金太郎飴のように輪切りにしていくのです。しかし、蝶結びのかたちがうまく表現できず、ゴムを型に入れて成型する方法に切り替えました。
また、素材も天然ゴムから、より成型しやすいシリコンゴムへと変更。水引らしさをつくるには、蝶結びの細部のデザインが重要になります。こだわりたいラインの角度や切り込みの深さと、生産性や品質につながる型のつくりやすさや耐久性。それらのバランスを慎重に検証しながら、理想のかたちへと近づけていきました。


和ごむ

左)当初、蝶結びのかたちの実現に苦労した。 右)最終的に実現した形状 。

和ごむ

最終審査のプレゼンシートより。

デザインの実現以外にも、2 つの問題がありました。 1つは伸縮性です。シリコンゴムはゴム臭や劣化がなく高性能な材料ですが、天然ゴムほどには伸びないため、元来の輪ゴムとしての機能をどの程度担保できるか、何度も試作を重ね、見極めながら改良していきました。


もう1つの問題がコストでした。材料費・加工費ともに、通常の輪ゴムのような価格を実現することが難しかったのです。当初のコンセプトでは、決して特別なものではなく、袋詰めで売られている業務用の輪ゴムのように、大量に使われるシーンをイメージしていました。


作者の麻生遊さん。

「コクヨさんから、ギフトを想定した商品として進めていきたいと相談を受けました。最終審査のプレゼンでは、たこ焼きのパッケージとして提案していたぐらいなので、普段使いできる『気軽に使える値段』、というのは大事な部分ではありました。しかし、打ち合わせを進めていくうちに、今回採用されたシリコンゴムは、通常の輪ゴムよりも耐久性があるというお話を伺い、手法は違いますが、『一度使われて捨てられるのではなく、何度も再利用され人の手を渡っていく』という従来のコンセプトに適していると感じました。提案時から売り方は変わってしまいましたが、作品に対して、素材の面からコンセプトを残せた事を嬉しく思っています」。(麻生さん)


ギフトを想定して、人に渡しやすいケースを付けるなどの工夫も施しています。また、外国人の方がちょっとしたお土産として買ってくださることを期待して、英語の表記を追加し、全体的に和のテイストでまとめています。


和ごむ

4色のカラー展開。左から、「紅(あか)」「白藍(しらあい)」「萌木(もえぎ)」「桃(もも)」。

色展開は「紅(あか)」「白藍(しらあい)」「萌木(もえぎ)」「桃(もも)」の4色。ぜひ、その時の自分の気持ちや、気持ちを伝える相手に合った色を選んで、ご活用ください。