UNIVERSAL DESIGN ユニバーサルデザイン

コクヨには、できるだけ多くの人にとって使いやすい製品を目指して開発された、
たくさんのユニバーサルデザイン製品があります。

レーザーポインター誕生秘話
持ち運びやすさよりも、使いやすさを最優先に。
商品そのものはもちろんのこと、パッケージにまでユニバーサルデザインを。 岡田匡史さん&鈴木剛さんの先輩後輩コンビは、人間工学を駆使してレーザーポインターの理想型を目指したのでした。
UDレーザーポインター開発者岡田匡史さん&鈴木剛さん

持ちやすさ、使いやすさ、見やすさを徹底追及。

この商品はレーザー光の色も、緑なんですよ。
え、赤じゃなくて?
緑色レーザー光は赤色レーザー光に比べて、約8倍明るく見えやすいんです。ほら、ね? これは「カラーユニバーサルデザイン機構」で認定をもらっているんです。
光の色は緑
ホントだ、見やすいなあ。で、そうやって問題を解決していくうちに、こういう風な平たくて、横から見ると真ん中でカーブした矩形のデザインになっていったと。うわ、プロトタイプが一杯ありますねえ。
まずイラストを描いて、それを基に発泡材でモデルを作り、ボタンの位置や形状を検討していったんです。たくさんのモニターの方に握ってもらって意見を聞いて、それで絞り込んでから、樹脂モデルを作ったんですよ。
レーザーポインターのプロトタイプ
この矩形になった部分、それぞれ微妙にカーブが違いますね。
使用環境を考えたんです。プレゼンにしろ講演会にしろ、レーザーを照射するスクリーンにはスタンドの有り無し、机の上に置くタイプなのか、天井からの吊り下げ式なのかなど、いろんな種類があるわけです。その様々なスクリーンに向かって、一般的な教だんの距離から日本人の平均的な身長の人が手に持って照射したとき、どれぐらいの角度を本体につけてあげると最も保持しやすいんだろうかと。
すっごく科学的!

三つのボタンの配置も、色々変えてモニターの意見を聞きました。本体を握ったときに親指の動く範囲はどれぐらいか。それと、どの位置にボタンがあれば一番押しやすいか。結局、本体先端から15mmの位置に照射ボタンを持ってくるのが一番いいということが分かりました。

さらに、照射ボタンから右下に位置するNextボタンまでは、親指が自然に流れるように繋がった窪みを設けてあります。

把手動作における親指の自然角度
なるほどこれなら、ボタンの押し間違いはなさそうですね。

横に並んだふたつのボタンのうち、右が「次へ」で左が「戻る」ボタンなのは、ビデオのリモコンなどの機器と合わせたからです。そのほうが直感的に操作できるでしょ。

それと、各ボタンの廻りにも凹みを付けました。これは仮に裏返しにして机に置いても、不用意にレーザーが照射されないようにとの配慮からです。このモデルには電源オン・オフスイッチも付いてるんですけどね。

レーザー光線ですもんね、うかつに照射されちゃまずい。
あと、重心に関しては、先ほどの発泡モデルの内部に鉛を入れてアンケートをとったんです。それだけじゃなくて、持っているときの筋活動も測定しました。
筋活動、ですか…。
僕は大学での専攻が人間工学でしたし、千葉工業大学の上野先生に協力をお願いして測定しました。その結果、重心は先端から50mmが一番ブレにくいんですが、55mmの位置だと最も手に負担がかからないんだということが分かったんですね。で、これだなと。
レーザーポインターについて話す鈴木剛さん
ユニバーサル・レーザーポインター、おそるべし、だな。
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