UNIVERSAL DESIGN ユニバーサルデザイン

コクヨには、できるだけ多くの人にとって使いやすい製品を目指して開発された、
たくさんのユニバーサルデザイン製品があります。

フィットカーブ誕生秘話
「本当に書き心地のいい」筆記具とは?「書き心地」を科学的に解明。
シャープペンシルやボールペンにユニバーサルデザインの概念を持ち込むと? 答えは、徹底した科学的なアプローチがもたらしてくれました。今回、お話を聞いたのは「FITCURVE(フィットカーブ)」の開発担当・松崎伸樹さんです。
フィットカーブ開発者松崎伸樹さん
シャープペンシルやボールペンにとってのユニバーサルデザインって、
どういうものでしょう?
ユニバ ーサルデザインの基本って、老若男女、どんなお客様であっても、そのユーザーの求める満足を追求することだと思うんです。そこでまず、ユーザー調査を行いました。
そうしたら、筆記具に求める条件として「書き心地」を上げるユーザーが圧倒的に多かった。じゃあ、「本当に書き心地のいい」筆記具を開発しようじゃないかと。
フィットカーブ発売3年前のことですね。
なるほど、書き心地は大切ですよね。
でもね、「書きやすい」と言われる筆記具はそれまでにもたくさんあったんですが、なぜ書き心地がいいのか、その科学的な裏付けをしているメーカーはどこにもありませんでした。
よし、それならば「書き心地の良さ」とは何に基づくものなのか、これを科学的に解明してやろうという思いで、研究を開始したんです。
科学的解明、とひとくちに言っても大変そう。
各メーカーの書き心地がいいと評判のシャープペンシル7種類を用意しましてね、 (1)グリップ径(指でつかむ部分の外径)や重心位置などの工学的評価 (2)16〜40歳の男女150人を対象にした使用時の感覚的評価 このふたつを行いました。
感覚的評価って、それこそ、書き心地を聞いたわけですか?
ええ、150人全員に7種類それぞれで実際に筆記してもらい、
芯を出すときの感じや書きやすさ、本体の握りやすさ、それに消しゴムの消しやすさ、芯の入れやすさを評価してもらいました。
そうそう、消しゴムの使いやすさや芯の入れやすさって、
忘れちゃいけない要素ですよね。
他にも、グリップ径が異なる7種類の筆記具、重心が違う5種類の筆記具を使ってもらって、それぞれ、書きやすさにどう影響するのか評価してもらい、
さらに「持ち方」を分析するために、150人全員の筆記時の手の様子を写真に撮りました。
ページトップへ