UNIVERSAL DESIGN ユニバーサルデザイン

コクヨには、できるだけ多くの人にとって使いやすい製品を目指して開発された、
たくさんのユニバーサルデザイン製品があります。

ワンパッチスタンプ誕生秘話
パッチユーザーの方々への愛から、2年越しで商品化を実現。
それは、鍋谷仁美さんはじめ、開発担当者がずっと抱いていた、「面倒な作業を強いられているパッチユーザーの方々」への思いから生まれた商品でした。 はさんで押すだけのパンチ穴補強シール<ワンパッチスタンプ>その開発秘話を伺ってみましょう。
ワンパッチスタンプ開発者鍋谷仁美さん

2万回連続で使っても壊れない商品を。

これは現行タイプと、そっくり。
スタンプのように貼り付けるので、既存のステープラー型とはシールの繰り出し方が違います。穴の位置合せ、シールの補充方法もなるべくシンプルでわかりやすいものにして、シールを貼る作業が楽しくなるように考えました。
ワンパッチスタンプの試作品
このまま市販にこぎつけそうに見えますが。
カラーリングやデザインまで考えていましたが…。先端のカバー部分の耐久性が今ひとつで。2万回程パッチを貼るとカバーの動きが悪くなり、照準もズレてきました。
でも2万回でしょ?

ヘビーユーザーの方ですと年間5,000枚ほど貼られています。私たちは2万回以上貼れることを基準にしました。試作品は、本体は大丈夫ですが、照準付きのカバー部分が先に壊れてしまうので、お客様には納得してもらえないと思いました。

また、時々シールがうまく貼り付かないことも、もっと改善が必要でした。上司から、「急がなくても、ユーザーの満足できる商品にするように」と言ってもらえたので、再度トライしました。

ワンパッチスタンプの試作品
結果的にはそれが良かった?
コクヨではテープ糊のドットライナーを生産していますので、それに似たドット形状の糊でパッチを試作してみたところ、うまく貼れるようになって改善ができました。とても嬉しかったです。カバー部分もガラリと変えて、このワンパッチスタンプにしました。
ワンパッチスタンプについて話す鍋谷仁美さん
そしてついに完成!
今度のカバーも照準付きですか?
照準は、この突起です。突起をパンチ穴に合わせるだけなので、わかりやすいです。根元に弾性を持たせているので、紙をすべり込ませるときは突起がやや引っ込み、じゃまになりません。 細かな部分で苦心したのは、パッチシールを貫いている軸で、このラッパ型の先端が重要です。シールが1まいづつきちんと貼れるように、この先端部分の形状やサイズをいろいろ試しました。先端部分のサイズが0.1mm程度変わるだけで、うまく貼り付かないことがあります。
ワンパッチスタンプ完成品
シンプルなようで、実は奥深い。
はい、何百回、何千回とスタンプし続けてテストしました。しまいには夢の中でも押し続けていましたから。発売してからも、ときどき抜き取って確認していますよ。
2万回、使えなくちゃいけないですもんね。
安全面では、万一落としたり踏んでしまって破損したとき、本体が分解しても、中のスプリングが飛び出さない構造になっています。
そこまで気を配ってこそ、ユニバーサルデザイン。
シールの補充も簡単ですよ。ボタンを押すだけで軸がスルッと抜けます。専用のパッチシールを補充して軸を戻すだけです。
全国の事務社員の方々も、これで大助かりです。
コクヨは、パッチシールだけではなく、穴あけ用のパンチ、紙、ファイル、全てを販売しています。このワンパッチスタンプは、そんなコクヨならではの発想から生まれた、はかどり商品ですね。
ワンパッチスタンプ

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