UNIVERSAL DESIGN ユニバーサルデザイン

コクヨには、できるだけ多くの人にとって使いやすい製品を目指して開発された、
たくさんのユニバーサルデザイン製品があります。

エアロフィット誕生秘話
ユーザー目線で選んだでテーマは、
空気でした。
一見、ごく普通のハサミなのです。だけど、これこそコクヨのユニバーサルデザインハサミとして第四弾となる新製品。花川陽一さんたちスタッフは、全身全霊を打ち込んで開発に挑みました。テーマは、ずばり「空気」です。
エアロフィット開発者花川陽一さん

刃に糊がつかないのも「空気」のおかげ。

ハンドルの内径も問題で、これでちょうどいいと思っても、ユーザーさんに試して使ってもらうと「ブカブカだ」と酷評されたり…。

同時に、ハサミの切れ味にこだわって目指したのが「刃に糊がつかない」構造です。これも「空気」を利用して解決しました。普通、糊がつかないハサミといったら、刃がフッ素加工してあるんです。

エアロフィットについて話す花川さん
ああ、灰色のザラザラッとした刃先のハサミ。
ええ。フッ素コーティングは糊が全くつかないと思い込んでいました。でも実際に粘着テープを切るテストをすると、数百回で刃に糊がくっつきはじめたんです。もっと切っていくと、しまいには糊でべとつくようになってしまったんです。それでは他にどんな解決策があるのか、ということで考え出したのが、おそらく業界初となる、この「グルーレス刃」です。
エアロフィットの刃先
グルー=糊、レス=つかない、という意味ですね?
そうです。刃の表面に段差を設けまして、閉じたときに刃と刃の間に隙間、つまり空気の層が生まれるようにしてあるんですね。これで、刃先まで糊がつきにくくなるわけなんです。1回2回じゃ分からないかもしれませんが、数千回切ってもほとんど糊はつきません。
これは大したアイデアだなあ。

これもいろいろ試行錯誤した挙句のことなんですよ。通常は、こういったリブ構造、つまり刃の平面に段差やくぼみをつける場合、どうしてもリブの幅が広くなる箇所が出てくる。そこに糊がつきやすくなるんです。そこでリブを狭くしたり…いろいろ試したんですが、どうやっても糊がくっついちゃう。

諦めかけた時、刃の片側だけまっすぐリブを付けて、残りの部分を全部へこませたらどうだろう、という案が浮かびました。

そうしたら、空気の層が味方してくれた。
はい。見事に上手く行きました。
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