「PASS THE BATON MARKET」
「PASS THE BATON MARKET」は、商流から外れて行き場を失った企業のデッドストックや規格外品、伝統工芸などの文化に光を当てることで、新たな消費の在り方を再考するリアルなマーケットです。株式会社スマイルズが運営するニューサイクルコモンズ「PASS THE BATON」が主催する「PASS THE BATON MARKET 」の趣旨に賛同し、2021年より共催として参加。コクヨの品川オフィスTHE CAMPUSで定期開催をしています。2021年、循環型経済をデザインするグローバル・アワードcrQlr Awards受賞。
50を超えるブランドが訳あって流通できない商品を持ち寄る蚤の市に、毎回約5000人を超えるお客様が訪れ、商品の背景にあるストーリーに耳を傾けながらお買い物を楽しんでいただいています。ブランドロゴが変更になったため商品に問題は無いものの一般には販売できない品物や、試作で何パターンか作ったが販売できる仕様は一つのため流通しなかった品物など、これまで見聞きすることのなかった「お店に並ぶ前の商品に起きている課題」を知ることで、商品への愛着がより増すような感覚を、出展者、お客様一体となって共有することもこのマーケットの大きな魅力となっています。
コクヨも1ブランドとして出展し、毎回テーマを立てて訳あってお届けしきれなかった商品や、環境に配慮した商品を販売しています。たとえば、キャンパスノートの製造時に余ってしまうロール紙の中心部分。この部分は巻癖がついていてノートの用紙として使用できず、これまで工場からリサイクルへ託していましたが、販売してみたところお客様がたくさんの使い道を発見してくださり、その後定番商品となりました。メーカー視点だけでは救えなかった素材や商品も、お客様と一緒に考えれば楽しく活用することができるという気付きを毎回多くの社員がいただいています。
コクヨの出店ブースでは、訳あって上手に活用できていない素材を使って素敵なものを作るワークショップも毎回開催しています。「捨てないことを学ぶ。サステナブルな未来のために」を合言葉に活動する、コクヨの有志チームstnb.(すてなぶ)によるこのワークショップでは、プラスチックのファイル製造時に工場で発生する端材を、会場内で溶かして再生する「チンアナゴ定規」づくりなど、毎回異なる素材、異なる再生方法を模索しながら実施し、多くのお客様に楽しんでいただいています。