トップメッセージ
持続的な成長に向け、第4次中期経営計画を推進
コクヨ株式会社
代表執行役社長
黒田 英邦

平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、2024年におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境等の改善により、景気は緩やかな回復基調にあるものの、中国経済の先行き懸念等による海外景気の下振れや、資源価格及び原材料価格高騰等の影響により、先行き不透明な状況で推移しております。
このような状況のもと、当社グループは、「長期ビジョンCCC2030」実現に向けて、既存事業のブラッシュアップと領域拡大による成長を目指す第3次中期経営計画「Field Expansion 2024」において、既存事業からのリソース再配分や戦略経費支出の積極化、海外展開の強化といった事業領域の拡大に向けた取り組みを推進してまいりました。当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化しておりますが、事業環境や顧客ニーズの変化に柔軟に対応することで、引き続き強い競争力を発揮できているものと考えております。
売上高は、ファニチャー事業においてオフィス移転案件やリニューアル案件の獲得が進捗したことで、前年同期比2.9%増の3,382億円となりました。売上総利益は、原材料価格の高騰影響を受けたものの、売価改定の浸透等の取り組みにより、前年同期比4.3%増の1,329億円、売上総利益率は、前年同期比0.5ポイント上昇の39.3%となりました。事業領域拡大のために戦略的な経費支出や体制強化を行った結果、販売費及び一般管理費は、前年同期比7.1%増の1,108億円、売上高販管費率は、前年同期比1.3ポイント上昇の32.8%となりました。
以上により、営業利益は、前年同期比7.6%減の220億円となりました。経常利益は、前年同期比6.1%減の244億円、親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社であるKokuyo Hong Kong Limitedののれん及びその他無形固定資産に関する減損損失51億円を特別損失として計上したものの、投資有価証券売却益102億円を特別利益として計上したこと等により、前年同期比14.3%増の217億円となりました。
2025年12月期からは、「長期ビジョンCCC2030」達成に向けた第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」を推進し、既存事業の成長と領域拡張に向けた取り組みを進めてまいります。
今後とも末永いご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。