こうして生まれたユニバーサルデザイン

 

フィットカーブ

01:FITCURVE
本当に書き心地のいい筆記等具を開発したい。
シャープペンシルやボールペンにユニバーサルデザインの概念を持ち込むと? 答えは、徹底した科学的なアプローチがもたらしてくれました。今回、お話を聞いたのは「FITCURVE(フィットカーブ)」の開発担当・松崎伸樹さんです。
開発担当・松崎伸樹さんの画像
シャープペンシルやボールペンにとってのユニバーサルデザインって、どういうものでしょう?
ユニバーサルデザインの基本って、老若男女、どんなお客様であっても、そのユーザーの求める満足を追求することだと思うんです。そこでまず、ユーザー調査を行いました。そうしたら、筆記具に求める条件として「書き心地」を上げるユーザーが圧倒的に多かった。じゃあ、「本当に書き心地のいい」筆記具を開発しようじゃないかと。フィットカーブ発売3年前のことですね。
なるほど、書き心地は大切ですよね。
でもね、「書きやすい」と言われる筆記具はそれまでにもたくさんあったんですが、なぜ書き心地がいいのか、その科学的な裏付けをしているメーカーはどこにもありませんでした。よし、それならば「書き心地の良さ」とは何に基づくものなのか、これを科学的に解明してやろうという思いで、研究を開始したんです。
科学的解明、とひとくちに言っても大変そう。
各メーカーの書き心地がいいと評判のシャープペンシル7種類を用意しましてね、
(1) グリップ径(指でつかむ部分の外径)や重心位置などの工学的評価
(2) 16〜40歳の男女150人を対象にした使用時の感覚的評価
このふたつを行いました。
感覚的評価って、それこそ、書き心地を聞いたわけですか?
ええ、150人全員に7種類それぞれで実際に筆記してもらい、芯を出すときの感じや書きやすさ、本体の握りやすさ、それに消しゴムの消しやすさ、芯の入れやすさを評価してもらいました。
そうそう、消しゴムの使いやすさや芯の入れやすさって、忘れちゃいけない要素ですよね。
他にも、グリップ径が異なる7種類の筆記具、重心が違う5種類の筆記具を使ってもらって、それぞれ、書きやすさにどう影響するのか評価してもらい、さらに「持ち方」を分析するために、150人全員の筆記時の手の様子を写真に撮りました。