コクヨカムリン社　インドで新工場を起工 インド国内ステーショナリー工場の再編へ

コクヨＳ＆Ｔ株式会社（本社大阪市、森川卓也代表取締役社長）のインド子会社であるKokuyo Camlin Limited（本社マハラシュトラ州、インドNSE・BSE上場。以下、コクヨカムリン社）は、インドにおけるステーショナリー事業を強化するために2016年初頭の稼働予定でマハラシュトラ州パタルガンガにステーショナリー工場を建設します。

当社は現在、国内・海外市場とも顧客への提供価値にこだわり、その価値を最大化していく開発・生産・販売・物流のバリューチェーンを体現する「事業機軸」の経営を掲げており、アジア各国においても、その市場ごとに、成長する内需を獲得するバリューチェーンを構築することを基本戦略においています。

2011年10月、コクヨＳ＆Ｔがインドの大手老舗文具メーカーであったカムリン社株式の過半を取得しインド文具市場に参入、インド全土をカバーする販売・物流網、80年超の歴史の中で培われたブランド力、充実した人材・制度・ＩＴシステムなどの経営基盤を獲得しました。以来3年にわたり、コクヨカムリン社として、経営の近代化を図る一方で、品質向上や、在庫水準を最適化する受発注システム導入などの取組を行っております。

今般の新工場はコクヨカムリン社の既存商材（マーカー、シャープペン、ボールペン、シャープペン芯など）について、マハラシュトラ州を中心に分散している工場を再編・集約し、効率化によるコスト削減を進めつつ生産技術の蓄積、生産キャパシティの増強と安定した生産体制の構築を図ってまいります。また、工場内にマザー倉庫機能を取り込み、新興国特有の大幅な需要変動にも柔軟に対応できる体制を構築します。

新工場は太陽熱の利用、廃水処理プラントの導入など環境に配慮した工場となる予定です。

図：コクヨカムリン社新工場　完成予想図

【ご参考】
■Kokuyo Camlin Limitedの概要（現時点）
（1） 本社所在地：マハラシュトラ州ムンバイ
（2） 株主：コクヨS&T株式会社　65.77%、Dandekar家（創業家）9.21%、その他一般株主25.02%
（3） 代表者：Dilip Dandekar会長
（4） 取締役：Dilip Dandekar会長、森川卓也上級副会長（コクヨS&T代表取締役社長）、Shriram Dandekar副会長、土井信親（インド常駐、兼コクヨS&T上席執行役員）、井口岳夫（インド常駐、兼コクヨS&T執行役員）、井上恭史（コクヨS&T取締役兼専務執行役員）、Deven Arora社外取締役、Hisamaro Garugu社外取締役、R. Sriram社外取締役、Shishir B. Desai社外取締役、V. Sriram社外取締役、Aparna Piramal社外取締役　計１２名
（5） CEO：Ayyadurai Srikanth
（6） 設立時期：1931年（カムリン創業）、2011年10月コクヨカムリンに名称変更
（7） 資本金：100.30百万ルピー（2013年9月2日発行完了時点）
（8） 従業員：約2,400人（内正社員　約1,200人）
（9） 売上高：4,505百万ルピー（約73億円、ステーショナリー・画材全般を販売）
（10） 工場：５箇所
（11） 配送倉庫：全州に29箇所

■　パタルガンガ工場の計画概要
（1） 操業開始：2016年初頭を予定
（2） 所在地：マハラシュトラ州パタルガンガ工業地区
（3） 敷地面積：56,655㎡
（4） 延床面積：26,401㎡（倉庫棟を含む）
（5） 生産品目：筆記具、インク、糊を中心とするステーショナリー
（6） 従業員数：約600名
（7） 総投資額：約10.5億円