環境保全

生物多様性への配慮・環境コミュニケーションの推進

生物多様性に配慮した事業活動を行うことにより、生態系に及ぼす影響の低減とその保全に努めます。高知県の四万十川流域の森林保全活動や、滋賀県の琵琶湖環境の保全活動を積極的に推進しています。

  1. ▼ 活動ハイライト
  2. ▼ コクヨグループ木材調達基本方針
  3. ▼ 結の森プロジェクト 2016年の取り組み
  4. ▼ ReEDENプロジェクト

結の森 10年間の活動成果

生き方、暮らし方を提案するプロダクトを生み出す「コクヨデザインアワード」

2006年、コクヨは高知県四万十町大正地区の民有林を「結の森」と名付け、「人工林の再生」と「自然環境と地域社会の再生」をテーマに、間伐材の有効活用を中心とした森林保全を開始し、2007年よりFSC(Forest Stewardship CouncilR森林管理協議会)の森林管理認証を取得しています。また同年、高知県が展開する「環境先進企業との協働の森づくり事業」パー トナーズ協定(四万十町森林組合/四万十町/高知県)を 締結し、 10年間にわたり「四万十・結の森プロジェクト」として、森林保全に取り組んできました。2016年はこのパートナーズ協定の契約期間満了に伴い、 契約内容を一部見直したうえ一年ごとの更新条件で、2016年4月1日 に再締結しました。

結の森は約100ha、間伐面積2haからスタートし、10年を経て対象面積は5,425ha、累計間伐面積が1,251haまで拡大しました。また、2007年より、高知県から「CO2吸収証書」が交付されており、2015年度単年では7,194t-CO2、累計では36,460t-co2になりました。(期間:2006年4月~2016年3月)

累計間伐面積 対象面積
CO2吸収量(単年) CO2吸収量(累計)

コクヨグループ木材調達基本方針

コクヨグループは、2011年に「木材調達基本方針」を制定し、持続可能な森林資源を原料とすることを明確にしました。コクヨグループは創業時より紙をはじめとした森林由来資源を活用して事業を展開・発展してきました。我々は、地球温暖化の抑制や生物多様性など森林の果たしてきた役割を認識し、資材の調達に関して合法性・透明性・持続可能性に配慮しながら、今後も森林資源との調和ある発展を目指します。

コクヨグループ木材調達基本方針

当社グループは、以下の方針に基づく森林由来資源の調達を推進するとともに、その継続的改善に努めます。

  1. 木材貿易における違法伐採・違法取引問題を認識した、より透明性の高い資材の調達
  2. 森林資源の持続的利用のための、より適切なサプライチェーンからの資材の調達
  3. 地域における森林の社会的な価値・役割の認識に基づく、その維持・保全に配慮した資材の調達

国産材・地域材の利用

BS+デスクシステム

BS+デスクシステム

日本の国土面積の約67%を占める森林は、土砂の流出防止や水源涵養と呼ばれる保水機能、CO2の吸収作用などの役割を果たしており、再生産可能な資源でもあります。

しかし、その中の約4割に当たる人工林の多くは、間伐などの手入れが遅れ、前述のような森林の多面的機能が発揮できずにいます。

コクヨは1998年から間伐材家具の開発に取り組み、2000年より販売しています。オフィスで積極的に国産材(間伐材)を使うことにより、新しい木材需要を喚起するとともに、森林と生きる持続的社会の実現を後押ししたいと考えています。

「合法性・持続可能性にかかわる事業者認定」を取得

「合法性・持続可能性にかかわる事業者認定」を取得

グリーン購入法改訂に伴うJOIFA(日本オフィス家具協会)の「合法性・持続可能性にかかわる事業者認定」を取得しています。この実施規定に基づき、帳票管理や責任者選任、使用実績報告など合法性、持続可能性が証明された木材、木材製品の使用・販売推進に努めています。

木材利用状況

2016年のファニチャー製品に利用する木質材料は約4,800トンでした。これは全原材料(梱包材除く)の8%に相当します。この木質材料の内、33%が無垢材や合板など「原木を材料とする木質材料」で、67%が間伐材、廃木材、未利用材及びその二次加工品である木質ボード(MDFやパーティクルボード)など「原木を材料としない木質材料」となっています。これらの情報はJOIFA(日本オフィス家具協会)へグリーン購入法の合法木材事業者認定の年別取扱実績として毎年報告しています。また、JOIFA木質表記ガイドラインに沿って 「原木を材料とする木質材料」の樹種を把握するよう努めています。

木材利用状況

木材利用実績調査

コクヨではファニチャー製品に利用する木質材料の樹種、取扱量、原産国・地域を毎年、調査しています。

ただ、市販部品などに関しては、原産国の特定は困難を極めておりますが、持続可能な資源利用のため、引き続き把握に努めていきます。

樹種 材形状 取扱量(m3換算) 原産国・地域など
アユース 無垢材 34.5 カメルーン、インドネシア
カプール 無垢材 29.4 マレーシア、インドネシア
ナラ 無垢材 3.0 ロシア
ビーチ 無垢材 38.5 ドイツ、フランス、クロアチア
ヒノキ 無垢材 0.7 日本
ポプラ 無垢材 41.8 アメリカ、カナダ、インドネシア
ホワイトオーク 無垢材 0.4 アメリカ、カナダ
ユーカリ 無垢材、単材 77.0 オーストラリア
ラバーウッド 無垢材、単材 38.5 タイ、マレーシア、インドネシア
ラワン 合板 200.5 マレーシア、インドネシア、フィリピン
合計   464.3  

※サプライヤーから伝達された情報を集計。MDFなど原木を材料としない木質材料は除く。

※原産国、地域などが特定されている樹種のみ開示しています。

結の森プロジェクト 2016年の取り組み

高知県「協働の森づくり事業」パートナー協定再締結及びCO2吸収証書贈呈式の実施

CO2吸収証書の授与

CO2吸収証書の授与

7月26日、高知県庁にて、「環境先進企業との協働の森づくり事業」パートナー協定再締結及びCO2吸収証書贈呈式を実施しました。贈呈式では高知県尾﨑知事より、7,194t-CO2の吸収証書が授与され、協定の再締結に対する御礼とともに「長年にわたり、環境保全、森林整備、産業振興、高知県のPRなど、さまざまな面で大変貢献していただいている」と感謝の言葉をいただきました。

FSC認証を取得しています

結の森は2007年よりFSC(Forest Stewardship CouncilR森林管理協議会)の森林管理認証を取得しています。

8月26日~27日に更新審査が実施され、引き続きFSC認証を継続しています。

一人前認定ツアーの実施

9月24日~25日の2日間、入社4年目を迎えた社員の中で一定要件をクリアし、「一人前認定」を受けた社員を対象に「一人前認定記念 結の森体験ツアー」を実施しました。このツアーは2008年から実施しており、今回で9回目となります。間伐体験、記念植樹、地元の四万十町森林組合や四万十高校との懇親会など、さまざまな活動を通じて、環境意識の向上とコクヨの環境活動への関心を高めることを目的としています。

モニタリング活動

森林保全活動を行う上で必要不可欠なのは、間伐効果を「見える化」することです。活動の効果を長期的に監視していくため、四万十町森林組合、四万十高校、高知県、四万十町の職員の皆様と共同で、年に1度のモニタリング調査を実施しています。

11月13日、10度目となるモニタリング調査を実施しました。その一つである植生調査では、特定の2地点において調査を継続しています。

※ 関連情報: 「四万十高校生によるレポート

FSC審査の様子

FSC審査の様子

一人前認定ツアー

一人前認定ツアー

モニタリング活動

モニタリング活動

間伐材の有効活用

カウネット「結の森商品」

カウネット「結の森商品」

間伐材の有効活用のために、コクヨでは2000年より地元の四万十町森林組合と協働で間伐材家具を製造・販売してきましたが、通販会社のカウネットも2007年から「結の森」ブランドの商品として文具を中心に販売を開始し、2016年現在で28品番になっています。カウネットでは活動への理解と賛同者を増やすため、お客様のポイントを結の森の間伐に寄付する仕組みを2008年から実施しており、本年も約90件のお申し込みがありました。加えて、2011年2月より「結の森1%寄付プロジェクト」をスタートさせ、現在も継続しています。これは「結の森」商品の売上の一部を公益社団法人国土緑化推進機構の「緑の募金」に寄付するというものです。

ReEDENプロジェクト

コクヨ工業滋賀は、ノートをはじめとする紙製品を製造するコクヨグループの主力工場。人々の命を支え、多くの生き物たちのにぎわいの場所となっている琵琶湖の近くで操業していることから、積極的な環境保全活動を行ってきました。中でも特に力を注いでいるのはヨシの活用。ヨシはCO2の吸収だけでなく、その成長過程で窒素やリンを吸い上げて水を浄化する働きを持ち、また琵琶湖に棲む生き物のすみかとしてなくてはならない植物です。かつては、よしずや屋根葺き材料などに利用されていたヨシですが、生活様式の変化とともにその活用先を失い、手入れのされなくなったヨシ原は荒れていました。そのようなヨシの活用促進に取り組み、現状を広く知ってもらうことを目的に2007年11月に「ReEDEN(リエデン)プロジェクト」がスタートし、2017年に10周年を迎えます。「紙製品を製造する地元企業として、私たちが中心になって取り組まなくては」という想いとともに活動は着実に広がっています。

ヨシを活用するという切り口から琵琶湖を守る

これまで培った生産技術と製紙会社との開発力を生かし、ヨシをコピー用紙やノートなどの工業製品として生産し、リエデンシリーズとして市場に見合った価格で販売。さらに、ヨシパルプ100%の名刺やヨシ筆ペンなどの高付加価値商品や、2014年には琵琶湖や滋賀の観光、特産品をテーマにした土産文具として「びわこ文具」シリーズを発売、また滋賀県立琵琶湖博物館と製品を共同開発するなど、ヨシ活用による環境貢献への市場を創造しています。また、売上の一部を地元の環境団体に寄付し、ヨシの保全活動に役立てています。

※ ヨシ筆ペンは、2015年 経済産業省「The Wonder 500™」に認定されました

2016年 関西経済連合会「はなやか関西セレクション2016」を受賞しました

リエデンシリーズ

リエデンシリーズ

びわこ文具(新製品)

びわこ文具(新製品)

滋賀のお魚ヨシノートA6 ロクブンノイチ野帳

滋賀のお魚ヨシノート A6(左)
ロクブンノイチ野帳(右)

※ 関連情報: 「リエデン・プロジェクト

地域社会の一員として、ヨシで琵琶湖を守る仲間の広がり

「ヨシで琵琶湖を守るネットワーク」は、2009年にコクヨ工業滋賀が事務局となり設立しました。この会はさまざまな企業、団体がゆるやかに繋がる連携の中で、琵琶湖の自然環境の保全に貢献することを目的としています。設立当初、数社でスタートしたネットワークも現在121社となり、多くの仲間が賛同する会に広がりを見せています。主な活動は、琵琶湖の生態系、水環境に大切な役目を果たしているヨシ原の保全活動です。当初はコクヨ工業滋賀の社員数人からスタートしたこの活動も、今では地元環境団体と産学官が集い、数百人が参加する活動へと大きく広がっており、これまでに延べ3,000人を超える仲間がヨシ刈りに参加されました。次の試みとして、「ヨシ原のバイオマス調査」を専門家と協働し、生物量・炭素量などの調査をすることで、これまでの活動成果を実証していこうと考えています。これらの活動の様子は、ネットワーク通信で、専門家による自然環境の話題や会員の活動の紹介などとともに配信しており、より仲間意識を深めています。

※ 関連情報: 「ヨシでびわ湖を守るネットワーク

「外来魚釣り大会」「カヌーでヨシ原観察会」 活動の広がり

さまざまな異業種の企業・団体が集まる「ヨシで琵琶湖を守るネットワーク」は、年々活動の場を広げています。冬場のヨシ刈りが終わり春を迎えるとヨシ原では新芽が成長を始めます。そんなヨシ原周辺で2011年から「外来魚駆除釣り大会」を開催しています。琵琶湖の固有種であるホンモロコやニゴロブナなどを脅かすブラックバス、ブルーギルを駆除することが目的です。ネットワーク各社の家族と一緒に楽しみながらの環境活動です。回を重ねる毎に参加者も増え、昨年は170人ほどの方が集い、子どもたちと一緒に琵琶湖の生態系保全に貢献しています。また、2014年からスタートした「カヌーでヨシ原観察会」は、うっそうと茂る夏のヨシ原で、迷路になった水路をカヌーに乗って湖面から観察する企画です。自ら刈ったヨシ原をカヌーに乗って散策すると、いつも参加者の歓喜と驚きの声が響いています。このような四季折々の活動は、体験を通して自然の大切さを肌で感じることができ、豊かな琵琶湖の環境を守って行くことの大切さを伝える絶好の機会となっています。

外来魚駆除釣り大会

外来魚駆除釣り大会

カヌーでヨシ原観察

カヌーでヨシ原観察

伊庭内湖ヨシ刈り風景

伊庭内湖ヨシ刈り風景

※ 関連情報: 「リエデンの日記

ワードバンク

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使用例
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