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2018.10.24

コクヨデザインアワード2018 一次審査レポート

今年は6月22日から8月31日まで、「BEYOND BOUNDARIES」をテーマに作品を募集。1,289点(国内766点、海外523点)の作品をご応募いただきました。 各審査員は、事前にすべての応募作品を個人で審査し、推薦作品を決定。一次審査当日は、各審査員の推薦作品について、応募要項で定められた審査基準を念頭に、忌憚のない議論が交わされました。

一次審査を終え、作品の傾向や、最終審査に進む作品へのブラッシュアップの期待について、審査員の皆さんにメッセージをいただきました。

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植原 亮輔(KIGI 代表/アートディレクター・クリエイティブディレクター)

審査員として参加するのも4年目を迎え、今までにないものに出会いたいという気持ちが強く審査に影響したと思います。昨年のアワードのテーマ”NEW STORY” は、新しいジャンルの開拓を期待したものでしたが、今年はもう少し、具体的にどのように考えてもらいたいかというヒントを含むテーマを設定したので、とても期待していました。テーマを深く考えずに物理的なところで解釈している作品も多かったのが残念ですが、最終審査ではテーマのことをより意識してブラシュアップした提案を楽しみにしています。海外の応募数が増えてきたのはとても嬉しいことですが、せっかくのチャンスですので、日本の方にもどんどん興味を持っていただきたいと思います。

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川村 真司(PARTY NY 代表/エグゼクティブクリエイティブディレクター)

海外からの応募が増え、より幅広い価値観を持った人々からの応募があったせいか、バラエティ豊かなアイデアやデザインが出揃い、楽しく審査させていただきました。アイデアの新規性と、どれだけ新しい価値観を生活に加えてくれるか、そしてテーマをどれだけ自分なりにきちんと解釈をしてデザインをしているかということを注意しながら審査しました。テーマを全く無視した応募も多かったのは残念ですが、明確にプレゼンテーションには書かれていなくても、潜在的にテーマに沿っているものは、なるべく落とさずにそのデザイン性やアイデアの面白さを汲み取るように審査員一同審査を進めていきました。最終審査に進んだ作品は、さらにテーマを意識して、このデザインがどのように「Beyond Boundaries」するのかを言語化できるように精査して言ってほしいです。そしてその過程で、デザインについてもその方向でより削ぎ落としたり、改良したりして、精緻化していってほしいです。そこができれば今よりももっと素晴らしいプロダクトになるポテンシャルを秘めている作品が多いと感じます。

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佐藤 オオキ(nendo 代表/デザイナー)

「BEYOND BOUNDARIES」という一歩間違えると捉えどころのない、非常に難しいテーマの中、多様な切り口の作品に出会うことができ、とても楽しく審査をさせていただきました。最終審査に進んだ作品はそれぞれの魅力がある一方で、課題もあります。それはつまり、まだ「伸びしろ」があることを意味しているので、これをポジティブに捉えて、楽しみながら取り組んで頂ければと思います。詩的な世界観を昇華させていくのか、はたまた機能性や実現性を掘り下げるのか。あるいは、使用シーンを具体的に詰めて提示することで切れ味を増すものもありそうです。「お利口」なデザインに整える必要なんて一切ありません。多少の短所があっても、長所をピカピカに磨き上げましょう。きっと、それこそが既存の境界線を越えるために欠かせないスタンスなのだから。

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鈴木 康広(アーティスト)

テーマに対する考えや新しいアイデアが提案の中でしっかりと発揮されているかを意識して審査しました。もちろん、商品化を念頭に置くアワードなので、実現性も外せないポイントです。全体の印象としては、実用性よりもテーマに重点を置いた提案が多く、実用性のないものもフラットに審査することができました。今回、「境界を越えよう」というテーマですが、作り手の立場によっては、逆に境界が強く意識されている面もあり、改めて多様な解釈が可能な奥深いテーマであると感じています。最終審査に進む方は、ぜひ今一度テーマに対する考え方、見せ方、そして提案するプロダクトの使い方を再考して、ブラッシュアップした姿を見せていただきたいと思います。

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渡邉 良重(KIGI/アートディレクター・デザイナー)

テーマを踏まえ、実用的すぎるものよりは、広がりを期待できるもの、夢のあるものを選びました。コンセプチュアルなテーマだからかもしれませんが、今年のプレゼンテーションシートは、文章が多いもの、簡単な図だけで表現しているものも多かったです。あくまでも根底はデザインのアワードですので、そのことを踏まえて応募をしていただきたいと感じました。毎年最終審査はプロトタイプが加わり、ぐっと作品の完成度が上がってきますので、今年も我々の想像以上の作品が集まることを期待しています。

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黒田 英邦(コクヨ株式会社 代表取締役 社長執行役員)

テーマに対してチャレンジしている様子が伝わってくるレベルの高い作品が多く、各々の審査員の視点も加わり、審査は大いに盛り上がりました。私自身は、最終審査で作者とお会いして直接ストーリーを聞いてみたいかどうか、コクヨの未来に展開する商品として自分たちの可能性を広げてくれるかどうかを念頭に審査しました。欲を言えば、「どんな境界を設定したのか」についてもっと明確に表現、説明していただきたいとも感じましたので、最終審査ではコンセプトに即したプレゼンテーションを期待しています。今年は最終審査の様子を一般公開します。面白い最終審査になることは間違いありませんので、ぜひ最終審査、表彰式へのご来場をお待ちしています。

2019年1月18日の最終審査に進むファイナリストの発表は、11月中旬を予定しております。 また、同日に行われる表彰式には、ぜひ多くの方に足をお運びいただきたく考えております。観覧募集については、改めてホームページ上でご案内いたします。