
答え:
第1位「洋式帳簿」(1913〜)
第2位「バインダー」(1929〜)
第3位「書翰箋」(1932〜)
ロングセラー商品」とは、基本的には発売当初と機能もデザインも変わらないもののことですから、実は上に挙げたコクヨの三大ロングセラーは、正確ではないかもしれません。というのも、いずれも少しずつ改良されたり、意匠が微妙に変わったり、あるいは品種が増殖したりと、何らかの変化を経ているからです。
たとえば洋式帳簿は、発売は1913年(大正2年)で、今なお製造販売されていますから、製品の年齢としては、実に90年以上にもなりますが、使用されている紙やデザインは変化しています。特に紙については、発売当時は帳簿の用途に適した国産紙がなく、すべて輸入品に頼っていました※1。
コクヨが製紙メーカーに依託して、輸入紙に遜色のない帳簿紙が開発され、すべて国産化されたのは、それから17年後の1930年でした※2。会計簿記の電子化が進む現在、需要は年々減少の一途をたどっていますが、帳簿の生産からスタートしたコクヨの歴史を語る上で欠かせない、象徴的なロングセラー商品です。
バインダーについても、第一号製品は4穴でしたが、その後主流となる26穴の多孔式バインダーを改良して、独自に16穴タイプの製品を開発するなど、様々な派生商品を誕生させています。
「書翰箋」については、便箋という商品自体は1913年にすでに発売されていますが、コクヨの便箋としてその後永く親しまれることになる「書翰箋」というブランドの誕生は、1932年のことでした。色紙を挿入したこの企画商品は大成功を収め、しばらく社名の通称が「コクヨ便箋」とされた時期があったほど、今では想像もつかない大きな影響力をもつ商品でした。
さて、このほかにも、コクヨにはいくつかのロングセラー商品があります。たとえば、発売時からほとんどデザインが変わらないものに、測量野帳(1959〜)、フィラーノート(1961〜)があります。いずれも機能とデザインに定評のある隠れた名品として知られる商品です。さらに、留め具の発明で文具のスタンダード商品となったフラットファイル(1956〜)、今年発売30周年を迎えたキャンパスノート、スティック糊の走り「プリット」(1970〜)も、コクヨブランドを代表する商品として、永く親しまれています。
最初は、イギリスからの輸入紙を使用。これは、神戸のエドワード・ロイド商会が取り扱っていたため、その頭文字をとって「E・L帳簿紙」と呼ばれました。
コクヨが開発を依託したのは、業界最大手だった当時の王子製紙。その小倉工場で紙漉きの名人と呼ばれた鈴木金十工場長の全面的な協力を得て、約3年に及ぶ歳月をかけて完成したのが、「コクヨ帳簿紙」。王子製紙は完成後、三越でその展示会を開催するという熱の入れようでした。






