結の森座談会

第六回 「信頼」を重ね合わせた集成材

「つながりの意識」にこだわる職人たちに聞く

コクヨ-四万十・結の森プロジェクトが生まれた背景には、過去8年間にわたる大正町森林組合とのビジネス上のお付き合いがありました。その核となる舞台が集成材工場です。第6回は、森から伐り出されてきた材がどのように加工されていくのかを見学しながら、こだわりの集成材製品を生み出している担当者の方にお話をうかがいました。

竹内將純さん

竹内將純さん

竹内さんは集成材工場の営業部長。各方面からの視察団を案内する「工場の顔」である一方、製品売り込みで各地を駆け巡る日々を送られています。

佐々木貞之さん

佐々木貞之さん

佐々木さんは工場加工部の塗装班長。大正町森林組合の集成材製品は仕上がりの美しさと耐久性が特徴です。その製品加工の現場を担われています。

集成材加工はデリケートな仕事。でも完成すれば頑丈な高品質材。

この集成材工場は、丸太からの製材、加工、製品化までを一貫して行っていますね。廃材をチップにして生木を乾燥させる際の燃料にするなど、いろいろと意欲的な取り組みを実践している施設だと思います。でも、そもそも「よし、集成材をやろう」ということになったきっかけは何だったのでしょう。

写真
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四万十川の本流に面した集成材工場。敷地の中には加工を待つ丸太材が山のように積まれています。

拡大造林事業(高度経済成長期に進められた、広葉樹の雑木林を伐ってスギやヒノキの人工林に転換する事業)で四万十川流域の人工林化が一気に進んだんですが、それ以前からの造林地では優良な高齢木の出荷がされていました。いわゆる「幡多ヒノキ」の全盛期ですね。よい値がついて売れていたんですが、根元近くの曲がった部分や、まっすぐでも丸太で2メートル以下の部分は山に捨てられている状況だったんですよ。それが大雨で川に流れ出て堰堤に引っかかったり、魚網を破ったりで問題にもなってました。

なんとか付加価値をつけて活用できないか、ということで集成材に取り組むことになったんですよ。集成材なら、曲がった材からでも木目がまっすぐな部分を取り出せるし、短い材でも40センチ以上あれば利用できます。製材工場はたくさんあっても、国産材を利用した集成材工場は四国になかったので、地元の雇用を生み出す目的もあって平成元年に設立されました。コクヨさんと出会ったのは、それから10年後のことですね。

いまは拡大造林で広がった人工林の整備を進めるための間伐材利用が注目されていますが、そもそもは太い木の未利用部分を活用するために始まったことだったんですね。

そうです。使えない丸太から良い部分だけを集めて使えるようにしたのが集成材です。ただ、切ったり削ったりするから歩留まりが悪い。普通の正材で柱を作れば丸太の50パーセントが使えますが、集成材だと30パーセントです。加工のコストも上がるから、価格も高くならざるを得ません。

集成材というと「使えない材の寄せ集め」だから安いというイメージがありますが、じつは手間のかかった高品質材なんですね。

そうなんですよ。強度だって集成材のほうが1.7倍も強いですしね。一方で、長さも幅も自在に作れるという利点があるから、大きなテーブルの天板や玄関のドアとかなら集成材のほうが圧倒的に安くできます。正材の一枚板だと数倍の値段になってしまいますね。

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