結の森座談会
第八回 地域のために「今」できること
地域の“元気”を引っ張る「大正美人」たちに聞く
清流と森を守り育むとともに、地域の人々の暮らしを活性化していくことが狙いの結の森プロジェクト。その重要なパートナーが、地域の元気の源である女性たちです。今回旧大正町を舞台に様々な活性化の取り組みを展開している女性グループ「大正美人の会」の、主なメンバーの皆さんにお話をうかがいました。

山本 紀子 さん/田辺 容子 さん/萩原 ユキ子 さん
大正美人の会は現在、会員数100名を越える女性グループ。会長の山本紀子(右)さんは栗焼酎「ダバダ火振り」の蔵元・無手無冠(むてむか)の女将さん。副会長の田辺容子(ひとこ)さんは中津川集落の農家民宿「はこば」を営んでいます。現場の活動を指揮する萩原ユキ子さん(中央)は江師集落の婦人会「江師っこ倶楽部」の会長を務められています。
世話好きな「心美人」たちの挑戦
大正美人の会の皆さんは交流による地域の活性化のために活動を展開されておりますが、結の森プロジェクトでも昨年夏の「結の森ツアー」や秋の「結の森誕生祭」など多方面でご支援をいただいてまいりました。会の正式な名称は『奥四万十 元気源流 大正美人の会』というのですね。いや実際、地域の「元気」の源流になっているのは皆さん方なのではないかと感じることが多いのですが、そもそもは、どのようなことから始まったグループなのでしょうか。

蔵元の山本さんが経営する「地酒屋」の店構え。「美人多し」の看板が目を引きます。
発起したのは2005年の1月やね。私と、高知市内で喫茶店を経営している大正町出身の女性とで話しをしているうちに構想ができたんですよ。なんかこのままではいかん、大正町も合併でなくなるし、この地域が世の中から忘れ去られていってしまうって。それで、大正町出身の女性が高知市や大正町で連携しながら地域の魅力を掘り起こして色々な活動をしていこう、ってことになったんです。年齢層は上は80歳以上、下は40代。その下の人はまだ参加できていないけど、子育てやPTAとかで忙しいからね。
男性は入れないんでしょうか?
男性は助っ人。旦那たちが色々サポートしてくれているね。高知県は女性が元気なところで、言いだしっぺになってがんがんやるけれど、てんでばらばらになりがちなのを男性がきっちり締めてくれるようなところがあるね。私の出身は宮崎(県)だけど、大正町に嫁に来たから参加資格はあるわけ。実家では私以外全員男の7人兄弟の一番下だったから、一緒に川で魚捕りして遊んでいたりすると「メタハチ(お転婆)が!」って怒られたもんよ。でも、こっちに嫁に来たら皆「川で遊ぶ?全然かまわんよ」って。あと、言われる前に言っとくけど、「美人」というのは「心が美しい人」っていう意味だからね(笑)。
(笑)でも、大正町は美人が多い、という話は昔からあったんですよね。

田辺さんが営む「はこば」の看板。ご主人が設計したログハウスの建物で、夏は予約で一杯になります。
昔は行商の人とかが行き交うときに、ここに必ず泊まらなくてはならない立地条件やったからね。ゆっくりして記憶に残るから、美人が多いという噂がたったんやないかと思うわ。
心美人、という意味では、わりと面倒見がいい人が多いでしょうね。これは女も男もなんだけど、世話好きというか、おせっかい焼きが大正の人の特質かもしれませんね。
少なくとも、外から来た人にとっては開放的な土地柄ですよね。そういった心美人の会員は100人を越えているそうですが、いままでにどんな活動をしてきたんでしょうか。

萩原さんが管理業務を行っている江師のオートキャンプ場「ウェル花夢」。瀟洒なラウンジもあります。
とにかく、いろんな人に大正に来てもらって、ここの良さを知ってもらいたいきね。梼原ダムの上の下津井で春のウォーキングツアーとか、秋には中津川のもみじ祭りツアーとかを高知から100人ぐらい呼びかけて来てもらったりしています。ツアーを実施するには資格がいるのでJRと一緒になってやりましたよ。
中津川の山奥から田野々(たのの:大正町の中心街)に移築していた重要文化財の「旧竹内家」の家屋や、轟公園(道の駅四万十大正に併設された公園設備)の民族資料館も、見学の事前申請をしないと中に入れないシステムだったんだけど、美人の会の管理で毎日開けるようにしましたね。通りがかりの人が立ち寄ってくれても、すぐ入れないようでは機会をなくしてしまいますからね。
私たちも高知市内に行って、お城の「千代の回廊」に竹を並べて蝋燭を灯す「竹あかり」のイベントをやったりして、大正を知ってもらうきっかけ作りをしてきましたね
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