インド・カムリン社の買収合意および株式取得手続き開始について

発表日:2011/05/30

記載の内容は発表時のものです。

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コクヨ株式会社(以下「当社」)では、平成23年5月30日、当社の連結子会社であるコクヨS&T株式会社(以下「コクヨS&T」)が、インドの大手文具・画材メーカーであるCamlin Limited(インド共和国ムンバイ市、1931年設立。ボンベイ証券取引所及びナショナル証券取引所上場。以下「カムリン社」)の過半数以上の株式を取得する契約を同社及び同社の株主との間で締結いたしました(以下「本件取引」)。
同社とは昨年来ノート販売において業務提携を開始しており、本件取引は、相互に企業文化なども理解した上での友好的な買収であり、今後コクヨS&Tとカムリン社による共同事業(以下「新生カムリン社」(名称未定))という位置づけで、急成長するインド・ステーショナリー市場において、双方の強みを最大限生かし事業を加速度的に拡大していくことに関して互いの意向が合致しました。
新生カムリン社においても、同社創業家は引き続き13.34%(潜在株式考慮後)相当の株式を保有し、創業家の取締役2名は引き続きコクヨS&Tと共同で事業発展に貢献してまいります。


1.本件取引の背景


当社グループは、現在、ステーショナリー事業・オフィス家具事業・リテール事業・通販事業とも、国内・海外を両輪とした持続的成長を目指しています。とくに基幹事業であるステーショナリー事業、オフィス家具事業については、国内・海外市場とも、顧客への提供価値にこだわり、それを開発・生産・販売のバリューチェーン一体となって体現する「事業機軸」の経営を掲げており、アジア各国においても、その市場ごとに、成長する内需を獲得するバリューチェーンを構築することを基本戦略においています。また、将来的には、当社が各国で構築するバリューチェーン上の商品が、当社含め各国の流通網に相互乗入する、「アジア企業」へと成長することを目標とし、10年後には売上高の海外比率を30%以上まで引き上げる計画です。
本戦略方針のもと、当社グループでは、ベトナムにおいては独自に生産・販売一貫体制を構築し本年度よりノートの本格販売の展開を開始していますが、今後も持続的な成長が予測されるインド・中国に関しても、ステーショナリー市場への参入機会を探っていました。
今回買収するカムリン社は、創業80年の歴史を持ち、鉛筆・インク・ペン・算数セット・パステルカラーなどシェアトップクラスの高品質商材を豊富に保有、インドで極めて高いブランド認知率と強い全国販売流通網を築いている企業です。しかしながら、地元大資本の市場参入や欧米有力メーカーの参画など、競争環境が厳しくなるインド市場において、オフィスステーショナリー領域での商品開発力やデザイン力など同社の強化すべき領域も顕在化してきています。
当社グループおよびカムリン社は、同社のブランド力・流通力を活かしながら、当社グループが得意とするノートなど紙製品・ファイル・文具製品、また多くの高付加価値商品を生み出してきた開発力・デザイン力・製造技術・流通インフラシステムなどのノウハウを投入することでカムリン社を強力に補完し、高い成長を遂げているインド・ステーショナリー市場で事業を拡大していくことについて、双方の狙いが一致しました。
当社グループの更なる展開としましては、販売面で、カムリン社の既存製品、新生カムリン社で共同開発する製品を当社グループが持つアジア各地のチャネルを通じて販売すること、生産・調達面で、原価低減や生産ポートフォリオ向上など競争力強化することも視野に入れており、インド市場のみならず、日本・ベトナム・中国といったアジア域内での総合的な収益の拡大を図ります。

2.本件取引の目的


今後継続的に高い成長率を持つインドのステーショナリー市場に全面参入すること自体に加え、より高い成長を達成するために、当社グループおよびカムリン社が、特に主な命題としているポイントの詳細は以下の通りです。

(1)インドでの全国流通網およびブランドの獲得
カムリン社は、インド国内において約30万店の販売店と取引を行っており、うち約15万店は直接アカウントするなど、80年かけて築いてきたインド全土への流通チャネルを保有しています。平成22年4月からコクヨS&Tとカムリン社と共同でノートのテストマーケティングを行ってきましたが、同社の強力な流通力を実感しました。今後はノートやファイルをはじめとする当社グループ商品に加え、インドに販路を持たない欧米、日本、中国などのステーショナリーメーカーの"流通ハブ"機能として、カムリン社のチャネルを積極的に活用し販売拡大を行うことも検討しています。
また、流通網の拡大とともに全土に根付いてきたカムリン・ブランドは、インド国民に極めて高い認知率を持っており、コクヨ・ブランドの露出も一部に組み込みながら、今後も同ブランド力を積極的に活用していきます。

(2)商品の共同開発
これまでコクヨS&Tが培ってきた、ノート等の紙製品や高付加価値商品の開発ノウハウ・デザイン性と、カムリン社がトップシェアを誇る絵の具やインク、マーカー等の高い製造技術(国内4工場)等、両社の強みを持ち寄ることで、インド市場のニーズに合い、かつインド市場では先進的な創意・工夫の効いた新商品・新デザイン商材をスピーディーに展開していきます。

(3)カムリン社および新生カムリン社の商品のアジア地域での販売
当社グループは、日本では文具店および通販にわたり国内最大規模のステーショナリー販売流通網を持っており、現在、中国での文具店・通販販売流通網、ベトナムでの書店・文具店販売流通チャネルを拡大しております。今後、カムリン社の既存商品および新生カムリン社での開発商品についても、原価力と品質力を武器に、当社グループのアジア流通チャネルを通して様々な形態(NB、PB、OEM等)で販売をしていく予定です。

(4)コクヨS&Tが日本で構築してきたマネジメントシステムの導入
当社グループの日本でのステーショナリー事業インフラを支える、商品管理・生産管理・流通管理・物流管理などの一連の高度なマネジメントシステム(ITインフラや販売店制度を含め)を、未だ改善余地のあるインド市場で新生カムリン社に導入し、ベースとなるカムリン社の既存事業の営業利益率の向上(現在6%程度)や在庫率の低減を実現していく予定です。

(5)その他事業への展開
また、日本ではカウネット、中国ではEasy Buyとして展開しているオフィス通販事業や、かつて日本で当社グループが作り上げたステーショナリー事業で築いた流通力を活用したオフィス家具事業についても、今後、新生カムリン社が持つ教育機関や企業等のB-to-Bチャネルの特性や購買力、インフラ整備の状況を鑑み、随時、事業機会を検討していきます。

3.資本参加する当社子会社の名称等


(1) 商号 コクヨS&T株式会社
(2) 本社所在地 大阪市東成区大今里南6丁目1番1号
(3) 代表者 森川 卓也
(4) 事業内容
  紙製品(ノート、伝票、ファイル等)、文房具(金属文具、筆記具等)、
  PC関連用品(インクジェットプリンタ用紙、マウス等)の製造・仕入れ及び販売
  文書・情報等、ドキュメント管理のトータルソリューション

4.カムリン社株式取得の概要


コクヨS&T社は、創業家一族の保有する株式の取得、カムリン社からの第三者割当増資等の引受け及び公開買付けにより株式を取得し、カムリン社の議決権総数に占める議決権保有割合が過半数以上(50.3%、潜在株式考慮後)となることを予定しております。
本件取引の株式の取得価格(以下「本取引価格」)は、カムリン株式1株あたり平均取得単価105インドルピー(以下ルピー)となる予定です。 なお、この本取引価格は、第三者の専門家の意見も参考にしながら、上場企業として開示されている情報等を通じて、今回の価格が妥当なものと判断しました。本件取引による株式の取得総額は、創業家一族の保有する株式の取得、第三者割当増資、公開買付含め3,658,634,200ルピー(日本円 6,768百万円 1ルピー1.85円で換算)となる予定です。
本件取引は平成23年度中には完了する予定でありますが、カムリン社株主総会での承認、規制当局からの承認の取得等の必要条件の充足を前提としており、承認取得の可否・時期、公開買付の応募数等により本件取引の取得株数・完了時期が変動する可能性があります。カムリン社株主総会、規制当局からの承認等の必要条件が充足次第、速やかに取引を実行する予定です。

*取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式の状況
(1)異動前の所有株式数: 0株
  (所有割合 0%)
(2)取得予定株式数: 34,836,220株
  (取得予定価額: 3,658,634,200ルピー(日本円 6,768百万円、1ルピー1.85円で換算))
    (1)創業家一族からの取得 14,044,850株
    (2)第三者割当増資の引受けによる取得 6,934,000株
    (3)公開買付けによる取得 13,857,370株(公開買付による上限株式数)
(3)異動後の所有予定株式数 34,836,220株
  (合計所有割合 :50.3%、潜在株式考慮後)

5.資金調達


本件取引のための資金は、手元資金を充当する予定です。

6.日程


本件承認取締役会および契約締結 : 平成23年 5月30日
創業家からの株式取得: 規制上、公開買付終了後の本年9月頃に正式取得完了予定
公開買付手続: 6月初旬~8月下旬(予定)
第三者割当増資: 7月初旬

7.今後の事業運営


コクヨS&Tより取締役を4名(常勤3名、非常勤1名)派遣する予定です。なお、カムリン社創業家は13.34%(潜在株式考慮後)の株式を継続保有するとともに、創業家から2名(Chairman 兼 Managing DirectorであるDilip Dandekar氏ならびにExecutive DirectorであるShriram Dandekar氏)は引き続き当社と共同で新生カムリン社の事業拡大に貢献してまいります。

8.カムリン社の概要(平成23年3月31日現在)


(1)商号Camlin Limited
(2)代表者Dilip Dandekar
(3)所在地インド国ムンバイ市
(4)設立年月1931年(昭和6年)
(5)主な事業の内容アートマテリアル、スクールおよびオフィスステーショナリーの製造販売
(6)決算期3月
(7)従業員数950名
(8)主な事業所ムンバイ、プネ、デリー、バンガロール、チェンナイ、コルカタ等
(9)資本金61.1百万ルピー
(10)発行済株式総数61,064,537株  2011年3月31日現在(潜在株式除く)
(11)大株主プロモーター(創業家)グループ:38.13%
(12)当社とカムリン社との関係資本関係当社とカムリン社との間には、記載すべき資本関係はありません。また、当社の関係者及び関係会社とカムリン社の関係者及び関係会社との間には、特筆すべき資本関係はありません。
人的関係当社とカムリン社との間には、記載すべき人的関係はありません。また、当社の関係者及び関係会社とカムリン社の関係者及び関係会社との間には、特筆すべき人的関係はありません。
取引関係当社子会社であるコクヨS&Tとカムリン社との間には、ノート販売に関する代理店契約があります。なお、当社の関係者及び関係会社とカムリン社の関係者及び関係会社との間には、特筆すべき取引関係はありません。

最近3年間の業績

決算期2009年3月期2010年3月期2011年3月期
売上高2,8373,3103,592
EBITDA209287263
当期純利益6111685
1株当たり当期純利益1.02ルピー1.93 ルピー1.50ルピー
総資産9401,0581,151
純資産535617701
1株当たり純資産8.91ルピー10.25ルピー12.88ルピー
1株当たり配当金0.3ルピー0.5ルピー0.25ルピー
(単位:百万ルピー)
注1: カムリン社は2009年3月期において単体情報のみしか開示していないため、2009年3月期は単体数値を記載しております。
注2: 2009年3月期において、カムリン社は株式の額面を1株あたり10.0ルピーから1株あたり1.0ルピーに分割いたしました。
2009年3月期の1株当たり当期純利益および1株当たり純資産は分割後の数値を用いて再計算しております。

9.業績に与える影響


今回の資本参加により、カムリン社は平成23年12月期第3 四半期より連結子会社になる予定です。平成23年12月期決算に与える影響は、今後明らかになった時点で速やかに開示いたしますが、現時点では、第3四半期より貸借対照表を連結し、第4半期において損益計算書を取り込む予定のため、今期業績に与える影響は軽微な見込みです。

<ご注意>


このプレスリリースは、当社によるカムリン社に対する公開買付け等による株式の取得を一般に公表するためのものであり、カムリン社の株式を保有している投資家に対する売付け等の申込みの勧誘又は買付け等の申込みを目的として作成されたものではありません。

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