当社連結子会社従業員による不正行為に関する今後の再発防止策及び 当社取締役の経営責任について

発表日:2008/07/04

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  当社は、平成20年4月8日付け「当社連結子会社従業員による不正行為について」で発表しました、当社連結子会社であるコクヨファニチャー株式会社(本社:大阪市/社長:貫名 英一)建材事業部門の複数の従業員による不正行為に関しまして、平成20年5月29日付け「当社連結子会社従業員による不正行為についての社内調査結果について」にて、その事実関係及び社外調査委員会に調査を依頼している旨を発表いたしました。昨日、社外調査委員会から当社取締役会に対して調査結果の報告(別紙参照)があり、これを受け、本日の取締役会において今後の再発防止策及び当社取締役の経営責任について決議いたしましたので、下記の通りご報告いたします。
なお、過年度の業績訂正につきましては、社外調査委員会から社内調査委員会の調査の方法、結果及び社内調査報告書の内容は妥当であると評価され影響額が確定したため、当初の方針どおり、過去の各事業年度の損益を訂正することによる過年度業績に及ぼす影響が軽微であると判断されることから、実施いたしません。
 
   
  1.発生原因及び課題  
  建材事業部門において以下の各要因がこのたびの不正行為を発生させ、その発覚を遅延せしめる背景になったと考えます。  
 
(1) 独立閉鎖性(いわゆる一気通貫体制)
建材事業部門は、他の多くの部門とは異なり、開発、調達、生産、販売、それらの業務管理に至るまでの取引全体をコントロールしており、他の部門の関与なく業務を自己完結できる体制となっていた。
また、建材事業部門の事業構造が専門的であり他部門の役職員からは理解し難いものであったことから、建材事業部門以外の役職員が同部門を近寄り難い部署と考え、関わりを控えるという風潮が生じていたことも否定できない。
さらに、同部門内において、購買機能(グループ)と物件管理機能(グループ)のリーダーを同一人物が兼任していたため、本来期待されていた各機能による相互牽制が働かない状況にあった。
 
 
(2) 不正リスク管理体制の運用不備
当社とコクヨファニチャー株式会社のそれぞれに監査部門並びに経営者直轄の組織としてリスクコンプライアンス委員会(以下「RC委員会」という。)が存在し、一通りの不正リスク管理体制が構築されていた。しかしながら、コクヨファニチャー株式会社の監査室は当初は事業部長が兼任しており、内部監査規定に定められた独立性が担保されていなかったことや、その後、専任体制になった後も実質的にほぼ1名のみで構成されており、十分な内部監査を行い得ない状況にあった。RC委員会においても、クレーム処理等の事後的な対応を優先し、RC委員会の職責の一つである平常時における不正リスク管理体制の構築及びその周知徹底のための活動は低調であった。
また、当社経理部による子会社監査についても、独自の検証は行われておらず、コクヨファニチャー株式会社の経理に関し、長期滞留在庫や仕掛り在庫の有無等を確認してその正確性をチェックする機能が有効に働いていなかった。
 
 
(3) 業績目標の設定及びその進捗に対する監督上の問題
本件不正行為のうち架空取引の動機として問題となり得る業績評価制度については、それ自体が本件の原因であったとまでは言い切れないものの、各部門が設定した業績目標に対して出てきた数字だけをみるのではなく批判的な視点から検討を加え、適宜合理的な内容となるよう修正を促すなどの積極的な監督がなされていたとは言いがたい。
 
 
(4) コンプライアンス意識の不足
多くの従業員らにおいて本件不正行為が重大なコンプライアンス違反であって犯罪にも該当し得る悪質な行為であるとの認識が希薄であったことなど、コンプライアンスに対する明確な意識が不足していた。
 
 
(5) 内部通報制度の不備
多数の従業員が関与していたにも関わらず、今般の発覚に至るまで誰一人として、内部通報制度である「コクヨホットライン」を利用して不正の申告をすることがなかった。
内部通報制度の存在及び内容の周知が不十分であったと言わざるを得ず、また、通報により通報者が不利益を受けることはないという制度に対する根本的な信頼が醸成されていない状況にあった。
 
 
(6) 人事の固定化
元従業員のAは、昭和57年入社以来建材事業部門に所属し、かつ、建材事業部門の事業執行上の責任者として平成14年から平成20年までその職についていた。また、その部下らもほぼ同じメンバーで固定されており、これを適宜変更する措置が取られていなかった。
 
 
(7) 物件プールシステムの不備
「物件プールシステム」(建設業会計システム)は平成元年から運用を開始されていたが、各物件の原価明細を売上計上処理までの間に担当者において自由に移動させることができ、また、平成16年からはその操作履歴が残存しない仕様となっていた。
 
  2.再発防止策について  
  今回の不祥事発生の背景・原因となった上記事項をグループ経営上の課題として真摯に受け止め、今後はRC委員会での活動を通じて、グループ全体を挙げて再発防止に取り組んでまいります。
すでに4月より、代表取締役社長がRC委員会委員長に就任し、その機能を強化しております。
 
 
(1) 法令遵守に向けた役職員の意識改革
従業員に対するコンプライアンス違反行為の認知及び影響の重大性についての理解促進を行う。
また、取締役、上級管理職に対する、不正リスク管理体制を含む内部統制システム構築の重要性を再認識させる
 
 
(2) より有効的な内部統制システムの構築、運用
1. 機能分離による牽制機能を発揮させる組織設計の確認・強化を行う。
2. 事業会社における内部監査体制を強化する。
3. 経理部門の増強による不正会計チェック機能を強化する。
4. コンプライアンスの推進に関する専門部署等の創設を検討する。
5. 事業会社に対する経営管理機能を強化する。
 
 
(3) 定期的な人事ローテーション
業務特性に応じたローテーションの実施、ルール化を行う。
 
 
(4) 内部通報制度の信頼性の強化
すでに6月1日から、従業員への啓蒙と認知を高めるために社内ネットワークにて通報しやすい環境を整備している。
今後も制度運用の評価を継続し、改善に取り組む。
 
 
(5) 物件プールシステムの機能改善
すでに、運用面で原価移動機能の制限、承認フローの強化などを徹底しており、また、処理履歴の蓄積など物件プールシステムの改善に着手している。
 
 
(6) 再発防止策の実施状況に対する定期的なモニタリングの実施
 
  3.経営責任  
  今回の事態の重要性に鑑み、その経営責任を明確にするとともにこのような事態を二度と発生させないため、以下のように各取締役報酬の自主返上を決議いたしました。  
 
 
 
代表取締役会長 黒田 しょう之助 30% 返上 3ヶ月
代表取締役社長 黒田 章裕 30% 返上 3ヶ月
取締役(元コクヨ(株)建材事業部長) 岡村 礼三 20% 返上 3ヶ月
取締役(元コクヨファニチャー(株)社長) 尾崎 司 20% 返上 3ヶ月
その他の取締役   10% 返上 1ヶ月
 
  なお、当社監査役4名のうち平成20年3月28日開催の株主総会で新たに選任された監査役2名を除く2名は、取締役に準じて、報酬を10%自主的に返上(1ヶ月間)することといたしました。  
  4.関係者の処分について  
  コクヨファニチャー株式会社の従業員につきましては社内の人事手続きに則り厳正な処分をいたしました。
また、不正行為が行われていた当時のコクヨファニチャー株式会社の取締役及び監査役は報酬の10%を1ヶ月間、自主返上することを決議いたしました(上記3.の当社取締役に該当するものは除く)。

なお、今回の不正行為に関しての刑事告訴に関しては引き続き、専門家と協議を進めております。
 
  5.終わりに  
  当社といたしまして、今回の不正行為を未然に防ぐことが出来なかったことにより、株主の皆様、当社のお客さまをはじめとする関係各位に多大なご迷惑をおかけする結果となり、誠に申し訳なく存じております。
今後は、同様のことは二度と起こさないとの固い決意の下、全社員が一丸となって新たな社内体制の構築と会社の信用の回復に努めてまいりますので、なにとぞご理解いただきまして、今後ともご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 
  以    上  
   
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